REW10 madeの最近のブログ記事


今回も良い自転車を作らせていただき有難い限りです。
シンプルでいて、モダンかつクラシカルな雰囲気が同居する良い自転車です。
ローフィニッシュは当工房で最も人気なフィニッシュです。
塗装のように色を吹き付けるわけではないので独特のムラも生じます。
店舗にムラのサンプル用意しましたので、ご理解の元でローフィニッシュは承っております。
ムラ具合のコントロールは不可ですので、綺麗にムラなくという方にはお勧めできないフィニッシュです。
ムラすら良さに変換していただける方なら格好良いフィニッシュになります。
紹介させていただいているものはどなたでもオーダー可能です。
製作やカスタムに伴うパーツ手配や組み付けなども行っておりますので、色々ご相談ください。
明日2月25日土曜日は都合により臨時休業となります。
振替で翌日2月26日の日曜日は営業致します。
勝手ながら申し訳ありませんが、宜しくお願いします。
全体像を紹介していなかったと思うお客様の一台です。
REW10のユーザー様はおそらく5割ぐらいローフィニッシュ系、昨今のオーダーは8割ぐらいローフィニッシュや黒錆などの無骨系。
こういった鮮烈な真紅の塗装も格好良いと思います。
REW10を連想させるものが無骨系だと思いますが、こちらでローフィニッシュや渋い色味を特に推してるわけでなく、お客様の好きなようにしていただいて大丈夫です。
いつも塗装をお願いしているZ-WORKSさんの発色が綺麗。
パウダー塗装や厚塗りして研ぎまくる手法よりも、古き良き溶剤塗装の温かみある肌感が自分の大好物です。
パーツの修理ついでに久々に再開し、とても良い状態で可愛がってくださっていてただ嬉しかったです。
59T!
超級乙女ギアを愛用する自分には出来ぬ男らしさよ...素晴らしい。

6~7年ほど愛用の私物カラビナ。
カラビナ開発時にプロトタイプとして作った3本目、概ね今の製品版の原型になった最初の産物を使い続けてます。
この頃すでに対候性鋼愛車のおかげで鉄の錆に魅了されていたので、このサンプルの開閉ゲートはステンレスでなく無垢の鉄で作りました。
仕事で汚れた手でも触るし、その汚れを洗い落とした濡れた手でも平然と触ってます。
ゲート部分はすっかり錆びてはいるもののしっかりと馴染んでいて、ボロボロに腐食しそうな気配もない状態。
この状態になってからはすでに数年以上は雰囲気が変わってなく、保護層として成立しています。

対して錆びない状態を保ってる鉄も。
これもサンプルとして生み出された私物の鉄ダマスカスバングル。
カラビナの数か月後にできていて同じくずっと使ってますが、これがまた全く錆びない。
錆を愛する自分はわざとびっしり錆を付けたりもしましたが、使い込むうちに綺麗さっぱりなくなってしまいました。
裏側にはステンレスを仕込んでいるので、裏側の腐食や錆は全くの皆無。
こんな状態の鉄と日々向き合い自ら実際に使っていると、錆は時に悪いものでなくなる事に気付かされます。
錆は腐食から生成されるものではありますが、腐食がさほど進行していない状態なら影響も極めて少なく保護層として扱う事もできますし、すべてが悪さするわけではないです。
雨ざらしや放置は論外、そうなるとたちまち鉄はボロボロに劣化していきます。
愛情注いであげれば錆とはオトモダチ。

これは自分がフロントフォークに薬剤と諸々で丁寧に生成した錆です。
ボロボロに腐食しておらず緻密でサラサラの綺麗な錆。
こうなると錆は本当に美しい。
優しく磨けば照りが出たりもして、レザーのようにも楽しませてくれます。
油分を入れてやると色濃くなるもの面白い。
自転車においてもきちんと管理すれば良い錆と仲良く付き合えます。
今自分が乗ってる愛車では薬剤生成でなく自然生成の錆を楽しんでますが、途中経過である斑状の錆は敬遠される方が多いと思われます。
すべての鉄自転車に勧めるような仕上げではなく、フレームの作りも多少考慮したほうが良いです。
それを見越して作れるオーダーフレームだと最高相性になります。
一癖あるし錆に対してのイメージも良くないので、こういった仕上げを変に広げようとは思いませんが、鉄と錆を愛しこうやって付き合っている人間もここに居ます。
先入観でほとんどの人に忌み嫌われてしまう錆ですが、仲良くすると錆は相当美しく良いものに成り得ます。
最も身近で多い金属である鉄、でも価値を見出し身に着けようとする人は少ないので個性になったりも。
生きているかのような息吹を感じさせてくれる金属は鉄ぐらい、自分にとっては最高の金属です。
写真のような錆仕上げのオーダーフレームも受注承っております。
錆にご理解持てそうな方はぜひご相談ください。
あっという間の一年、早いものです。
年末年始の営業案内をします。
今年は接客対応をする営業日は少なめです。
いつもよりお休み長くいただきますが、その分作業に集中します。
12月26日~1月5日までお休みをいただきます。
12月25日は本来定休日ですが、営業致します。
今年は25日が最終営業、年始は6日から営業です。
休業期間中でも工房にはいる事が多いので、対応希望のお客様は事前にメールか電話でご予約くだされば極力対応致します。
ご予約のないご来店は営業日にお願いできれば幸いです。
愛車のアップデートをしました。
先月のJCMCでお披露目しましたし、その時取材も受けたので、ご覧になった方もいらっしゃると思います。
フレームの仕様を変えたわけでもパーツを変えたわけでもなく、塗装を完全に剥離しました。
前々からやってみたかった塗装も全く無しの生地状態です。
自分の中でもう錆は悪いものではないと強く思えたので、自分の愛車で試します。
錆は勿論発生しますが、除去などはせずきちんと管理して共存していきます。
一癖あるので今のところ皆様に強く勧める仕様ではないですが、ある程度の条件下で上手く付き合っていけば問題ない状態になると確信しています。
完全未塗装はお客様でもいらっしゃらないので、自らが実験台になって試します。
常連様の数人は早くも気にしてくださり、うちでは今後増えそうな予感です。
この写真を撮ったのは10月下旬、撮影時でも1~2か月経過しています。
今はもう少し錆が育っており、大きな問題もなく変化が楽しいです。
仕上がってきたらまた紹介します。
REW10の屋号は正しくは隆天です。
日本人として英文字でしか書けない屋号は避けたいと思いましたし、馴染みやすい英文字でも書けるようにしたかったので当てはめたのがREW10です。
なによりも独立する前からずっと決めていた、銘が刻みたかったのが隆天にした理由です。
銘は自分の魂のようなもの。
オリジナリティの証です。
日本製品質などと言うつもりはないですが、日本の職人としての思いはしっかり込めた仕様です。
銘切の作の字の最後の一画はあえて刻んでないです。
物は完成させると滅びゆくのみという、日本古来の考えに感銘を受けての事です。
有名な神社仏閣などでよく目にする手法です。
隆天の自転車は未完成品、どこで完成とするかはその後の乗り手次第です。
ずっと完成としないままでも浪漫があって良いと思います。
我が銘で、お使いいただく皆様の思い入れが少しでも向上していただけたら幸いです。


すっかり錆を味方にしている常連さんです。
皆さんにとっては忌み嫌われる錆ですが、条件と管理が整えば上手く付き合う事も可能です。
2015年製作のフレームセット、7年ほど経過。
彼はうちのフレームが手元に来てから水を得た魚のようになってくれて、日々乗りまくってくれています。
その間にメッセンジャー業務を数年やりつつ、今も他でデリバリー業務を自転車で行っており、相当乗り込んでいる猛者です。
かなり過酷な状況で乗り込んでいるので、普通の人の20~30年分ぐらいに相当するほど乗ってくれているのではと思います。
最初はリン酸被膜のローフィニッシュでしたが、今や塗装はほぼ剥げていて鉄地むき出し状態。
しばしば自転車持ってメンテナンスや状況確認兼ねて顔を出してくれるのもこのフレームの長寿の秘訣。
大雨の今日でも来てくれるぐらい、このフレームの専門家は自分なので見れるとお互いに安心できます。
彼のフレームは再塗装する事なんか今後絶対にないので、このまま突き進んでもらいましょう。
自分も次作る愛車は未塗装の要素でも入れたいところです。
錆は性質と管理法を間違うと悪さをしますが、錆を見越した作りと特性を生かせば良いものに変わり上手く付き合う事もできます。
このフレームセットが錆と上手く付き合っていける証拠のようなものです。
ここまでくれば長年乗れる事でしょう。
多くの人が汚いとか壊れそうとかのイメージでしょうけど、自分も彼もこの自転車に美意識を感じています。
日本人が忘れゆく侘び寂びの趣があるかのようです。
イカれたドロップハンドルの角度は彼ならではのセッティング。
頭おかしいレベルで真似できませんが、これがたまらなく乗りやすいらしいです...笑
メッセンジャーカルチャー的に格好良い自転車になっております。