本日はサポート中の84のフレームを改造強化。
彼にはどうやって出来上がっていくかという様を見てもらいたく、談話&問題点改良の相談、今後の要望を聞きながら改造作業の一部始終を見せ、ウィークポイントをすべてつぶしました。
彼には一年半ほど前に作った、一応トリックを意識したフレームに乗ってもらっています。
一年半ほど前はトリックに関しての強度認識が自分自身完全に甘く、このフレームはとりあえず失敗作です。
84のために作ったフレームではなく、彼のライディングに合わせた設計ではないとはいえ悔しさが残ります。
フォーク、シート部の作りこみの不足が目立ち、二箇所ガッツリと補強。
フォークはクラウンのちょっとした僅かな角がきっかけとなり、ワイヤーを通すためにあけた穴に向かい亀裂。
過去の自分はなにやってんだよと、いま思えばもっと作りこめたはずです。
かなり込んだ修繕で問題解決。
そして通常のピストのままような作りにしてしまったシート部。
こちらも今となっては改善策が明らかにわかりきってるだけに悔いが残ります。
接合部にクラックの前兆のようなものが見受けられたので修繕&超強化。

今日は時間と気力の関係上、写真のとおりでいつもよりかなり仕上げの質を落としてますが、補強を強めにかましました。
溶接部の厚み&強度は倍以上に向上、フィーリングも良くなってることを願います。
日々特殊なモノを作り続けていると、当然時に失敗もあります。
非常に悔しいことです。
自分の技術の甘さ、知識の不足、疲れなどからくる失敗。
ただ失敗という事、これ以上勉強になることはありません。
失敗から学ぶことは成功から学ぶことよりも果てしなく大きく、二度と同じ失敗もしなくなります。
二度全く同じミスをしたらただの向上心不足と勉強不足。
失敗があればどこが原因で不都合が生じたか、どの作りこみが甘かったか、徹底的に突き詰めて改善に励む。
成功というのは何が良かったかというのは失敗ほどは気づくことが少ないもの。
逆に失敗という奴は、ほんと親切に問題を確実に的確に痛烈に突きつけてくれる。
お前の作りこみは甘いんだよ、ここをこうしろよと、モノが語ってくれる。
言葉なくともモノが教えてくれる、改善の余地が分析しやすい。
こういう経験は様々な応用がきき、確実に後の糧になります。
自分は一生モノを作りたくて自転車を作っています。
トリックを楽しむ乗り方というのは、通常移動で使っている自転車と違い、計り知れない瞬間的負荷がかかります。
普通の自転車で毎日軽い事故をしているようなものです。
現状、長期間確実にトリックに耐えうる強度を備えつつ、技をしやすいフレームを作る技術が納得いくレベルに達しておりません。
納品して壊れてしまうのはなにより防ぎたいこと、トリック使用においてまだまだ未熟さが自分にはあり、研鑽を重ねねばなりません。
トリックに長期間耐えうるフレームなど果たしてできるのか、という事に挑戦したいのもあり84に声をかけたのもあります。
お金をいただいたお客様で試すわけにはいかないので、かなり前から自分に理解をしめしてくれている84が最適な存在。
84には申し訳ない事なのかもしれないけど、サポートというより自分の技術の限界へ挑戦したいというのが潜在的にあったのをこれを書きながら今日気づいてしまった次第。
トリックで使われるフレームはやはり壊れやすい、残酷なまでに相当作り手を苦しめてくれます。
そんなものには負けず、彼とはより良い信頼関係を築き、より良いモノを開発すべく試行錯誤していこうと思います。
84も向上心は相当なもの、きっとわかってくれているとは思います。
彼は自分が失敗作と思うフレームで3位という順位を勝ち取ってしまったのは、ほんとに凄いことをしてくれたと思う。
やる気にさせてくれます。
今後、改善改良を重ねたフレームに乗り、彼も今以上に技を磨いたときに何処までいけるか楽しみです。
彼は今日やった作業を見ながら、冗談まじりで魔改造だと連呼。
自分には作り手の心の内に住みつき、プレッシャーをかけて睨みをきかす"魔"と対峙しているかのような一日でした。
この"魔"、作っているとしばしば脳内に姿を現す曲者です。
現在、トリックで使用するフレームのオーダー製作は受け付けておりません。
強度と扱いやすさとかっこよさを、バランスよく高次元に保つことに自信がついたらオーダーをお受けします。
実現できれば最高、しかし実現できなくとも得れる経験は他の車種にもきっと活かせるのでやり続ける価値は大。
トリック使用ほど負荷のかかる乗り方は他に無いですから、少しずつでもクリアしていくとクオリティは様々な車種製作において確実に向上することでしょう。
早くもかなり見えてきてますからね。
人が習得できる技や知識は無限なはずです。
満足したり、限界感じたらそれで終わり。
責任逃れの隠蔽工作、産地偽装、パクリなど大嫌い。
真面目、正直にストイックにいきます。