2012年8月アーカイブ

そのままに。

 

 

 

 

 

今は亡き故人のビルダーさんが製作されたフレームを修理させていただいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BEFORE

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 AFTER

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AFTER PAINT

 

 

 

クラック部を覆い隠すよう、雰囲気を変えない程度に元よりも数mm長いラグをロウ付け。

境目をフィレット。

強度にも気を払う。

 

 

 

 

 

 

 

作られた職人さんはもう他界されている、いつもより増して雑多な修繕はできないという心境。

故人にお前ごときに直されたくないと思われないように。

出来る限りの技術と、持ち合わせた知恵をすべて用いて直させていただいた。

 

 

 

 

修繕のほうが作るよりも難しい気がする。

己の感性は少し捨て、敬意を払いつつ、元通りにすることに徹するのが修繕であるべき。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンプルな風変り。

 

 

 

 

 

 

 

 

先日フレームを納車したお客様ご自身で組んだ自転車を見せに来てくれました。

フレームのみの納品だと組みあがりが見れないので、やはりお越しくださるのは嬉しく思います。

 

 

 

Mr,MMZN ROADBIKEp> 

 

カラーはまたもやRew10らしい、かなり濃いめのクリアネイビー。

当工房でオーダーされる方の感性はやはり、皆さんこんなダーティ具合。

色付ローフィニッシュというのが日光が当たらないとわからない濃さです。

日が当たるとペーパー研磨跡が塗装に下に見えてきます。

なんとも渋みのある激好み塗装です。

 

 

長い距離だと一度に100km乗られたらしく、累計で200km超は乗られたそう。

調子は良好でオーダー車とはどんなモノか、というのは感じていただけました。

 

 

このフレームにもRew10ならではのジオメトリーが組み込まれています。

様々な効果を見込んでのサイジング、気に入っていただけて光栄です。

 

 

 

 

 

 

 

 

SMALL DROP OUT

 

 

こちらは最近一押しさせてもらっているエンド。 

推してる分、人気です。

何故推してるかと言いますと、優れモノだからです。

 

まず小ぶりで見た目すっきり、シンプルな造形が好みな方に非常にオススメです。

 

そしてクロモリフレームでは少し珍しいリプレース式のリアメカハンガー。

このハンガーはステンレスでできてまして、表面処理不要です。

ステンレスは粘りのある素材なので、曲げ直しも可能でアルミよりも非常に折れにくい。

最悪折れても交換できるので、かなりロングライフなエンドになりうるということです。

当工房に常時数セット在庫しているので、折れたらすぐに交換できます。

 

というおいしい事の多いエンド、すっかりうちのスタンダードになってます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

HEAD

 

 

このフレームの最大の特徴であるヘッド。

上が1 1/8(通常のオーバーサイズ)、下がインテグラルの1 1/8です。

最近幅をきかせてきているインセットではありません。

フォークもテーパー等ではなく、通常のOSです。

 

 

どうしてもこの組み合わせがしたい、というお客様のご要望。

構造的に問題無いとこちらが判断し、製作可能の範囲であればなんでも形にするのがRew10のカスタムビルド。

お受けするということは、不具合が出ない自信のある仕様であるということです。

 

実際の製作はヘッドチューブは通常のOS用はもちろん使えず、インテグラル用も使えません。

ロウ付け、旋盤加工、フィレット研磨を駆使して特殊ヘッドチューブを作りこみました。

このお客様オンリーのワンオフヘッドチューブとなります。

上側にも少し段を付けて下と合わせたのはお客様のデザイン要望、細かなご希望にも応じます。

 

風変りなご要望でも不具合のでない実現可能な仕様であれば本気で作ります。

 

 

 

 

 

 

セオリーと概念はときに製作を助けてくれるが、ときには邪魔をする。

とらわれすぎては進化を妨げる。

そんなことをモヤモヤしながら、少しセオリーをぶち破ってみた今回のフレーム。

前回の36erはぶち破りすぎな仕様。

でも両方大事なのはやはり基本。

基本を追い込めば良い応用が効いてくる。

 

たぶん根暗&引き籠り性分なので、今後もモノで語ります。

 

 

 

 

無骨、シンプル、タフ、快適。

そしてちょっとした個性、うちらしさが色濃くでた一台でした。

 

 

 

 

 

 

 

気になります。

 

 

 

 

 

 

今週末、とても気になるのです。

 

 

 

 

まずはMr,Bの自転車が無事組めた模様。

あの状態から流石です、素早い仕上げ。

 

  

 

BORED.jpg

 

 

写真を撮り忘れてしまったので、画像拝借しました。

後日改めて挨拶を兼ね、撮影にお邪魔したい。

BMXの要素を取り込んだ29er、BOREDさんらしいダーティな無骨さがでた自転車です。

シンプルな造形と個性はRew10の得意とするところですので、うちらしさもでた無骨加減。

尊敬できる技術をお持ちのこういうお方のフレームを作らせていただく機会をいただけて、また至極光栄です。

 

 

同じ環七沿い、苦しいぐらい強いて言えばRew10の並びに位置するWORKSHOPのBORED。

同じ技術系でもRew10とは畑違い、このお方の得意とするカスタムには踏み入れず共存していきたいと強く思います。

 

各種ケミカル系に精通、ベアリングのチューニング、うちとは少々性質の異なる各種研磨、接着等、うちではやらないカスタム内容を得意とされています。

この辺の加工においては到底敵いませんし、この人が居るのでこの方向は技術追求もしませんので、是非BOREDさんへどうぞ。

 

 

BOREDさんとRew10とを使い分けるお客様もちらほら、かなりの事が済むはずです。

本当に心強いWORKSHOP。

 

今回作らせていただいたフレームで息子さんと勝浦まで自転車二人旅をされるそうな。

私的にはロングライド向きなフレームではないのですが、長くBMXを乗られてきた氏。

変速付きの29erに変化しただけでも快適になりそうだとおっしゃってました。

パワフルな方ですから、心配することはないでしょうが、やはり道中が気になります。

 

 

 

快適な楽しい旅になってくれることをお祈りしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて先日フレームを納めた、Bike poloプレイヤーのTommyが、WHBPC 2012バイクポロ世界選手権に参戦中。

彼はかなり上手いプレイヤーかと思いますが、どこまで健闘してくれるか気になります。

 

 

 

試行錯誤したフレームを納め、『マシンは万全、後は自分のスキルだけだ。』と心意気を見せてくれました。

世界のレベルは高いと言ってましたが、熱いハートを持つ男がどこまでやってくれるか。

 

 

そしてチームメイトのアーサーは自分と同じ時期にメッセンジャー業務を共にしていた古き友人。

この男、実はRew10フレーム第一号を持つ男。

まだ工房準備中の時期、自分の作ったフレームなど一台も無い状態でした。

製作物を見てもいないのに、信用してくれて依頼くれたのを忘れません。

自分のフレームより先に作ったのが奴のフレーム。

少し前に足を負傷していたので、少々気掛かりです。

彼の自転車は行く前に多少整備させてもらいました。

少々ギャグの寒い奴ですが、かなりのスキルのあるプレイヤーらしいので期待してます。

 

 

そんな二人が居るチーム。

リザルトが気になる。

 

 

 

 

 

 

今回のMr,B、CMWC2位のTorizo、バイクポロのTommy、先日の2台の36er、最近急激に熱いユーザーさんが増えました。 

こういった方々のフレームを作らせてもらえた事、本当に有難い。

 

もっと色々な人に我が技術が役立てるよう、さらに技術を磨いてお待ちしてます。

 

しかし、ムズムズする週末だ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参拾六。

 

 

 

 

 

 

 

 

Monster Twins

 

 

 

 

 

 

Mr,Y's 36er Monster MTB

 

 

 

 

 

 

 

 

Mr,E's 36er Monster cruiser

 

 

 

 

 

 

 

2台のモンスターバイク。

 

こういったモノをオーダーくださるお客様がいらっしゃるというのは本当に光栄な事。

 

 

 

36erって車輪は本当に規格外、各部寸法数値もいままでの概念が全く当てはまらない規格外となる。

 

 

相当設計に頭を抱えたが、いままで培った経験をフル動員させた結果、狙いにかなり近い乗り味が出せたと思う。

いままでカスタムオーダーで一切モデル形式の無い自転車を作り続けた経験と勘が生きたとつくづく感じる。

 

 

これも過去に様々な自転車を作らせていただいたお客様のおかげ、改めて感謝致します。

 

 

 

 

 

この2台を作らせていただいた経験は今後に役立つ大きな糧となったことだろう。

自論の製作工学、さらに何かが見えた気がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PEDAL DAY 2012

 

 

 

 

忙しなく動いて疲れ気味です。

暑いけど頑張ります。

 

 

 

 

 

明日からPEDAL DAYです。

 

うちは明日の代々木公園けやき並木会場で出展します。

 

 

 

 

今回はブルーラグと共同(隣なだけかもしれない...)での出展です。

そしてサポートしている84がRew10のブースで生涯Tシャツを販売する予定です。

 

 

土曜日と日曜日は外せないご予約や仕事の都合で行ければ行く、という曖昧なスタンスです。

時間に余裕があれば会場へ出向きます。

 

ということで明日から18日までの3日間は、すでに頂戴しているご予約以外のお客様の対応は一切できませんのでご注意ください。

 

 

 

 

 

 

今回のRew10ブースに登場する自転車は超弩級なインパクトになること必至かと思われます。

お盆で細かなパーツ手配が間に合わず、9分組となりますが微々たるパーツ以外は概ね完成しました。

 

 

 

 

 

Monster Twins。

コイツは大変だったぜ。

 

 

日本ではまだまだ超希少車種、しかもTwin、ご期待ください。

17日のみの展示予定となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Rew10的工学。

 

 

 

 

 

 

 

先日のTorizoのCMWC2位の知らせは自分の事のような吉報。

彼は納車したばかりのRew10フレームで見事な成績。

 

自分自身でレースで勝つという事にはあまり興味が無く、誰かがうちのフレームで良い成績を残してくれるほうがその人に合った自転車が作れたのだなと、職人として生きる自分には誉れな事です。

 

 

ストリート仕様が得意と自負しているので、その象徴でもあるかのようなメッセンジャー世界大会での結果は嬉しかった。

すぐに馴染む事のできるフレームを作れて自分の考えも間違いではなかったと、今回手ごたえを感じました。

 

 

 

 

 

速さにおいて、ほとんどの要素は乗り手のスキルで決まると思っており、まず自転車というよりもTorizoという男の身体能力が凄いのだと思います。

ただマシンも最低限以上の性能を備えていなければ当然速くは走れません。

彼を少しでも助けることができたと思うと職人冥利につきるわけです。 

 

 

 

 

 

乗り方、考え方、希望、好み等、色々と伺っていきフレームを作り上げていくわけですが、様々な要望に対しての応え方が以前より明確になりつつあります。

その中でもジオメトリーはやはり重要で、独自の考えを多数使ってます。

 

身体に合わせたポジションをそれなりに出すという目的ならば市販車でも十分、オーダー車はポジション出す事など言うまでもなく当たり前。

もっともっと深い部分も合わせていくような製作がオーダー車であるべきだと考えてます。

 

 

 

どうやって構築していくかというと、お客さんの要望と自分の経験からの勘です。

言葉だけで聞くと曖昧ですが、独自の感性、失敗成功を積み重ねてきた経験、学んできた基本をその勘に込め生かしています。

まだまだ若輩浅学ですが、個性が打ち出せてきたと感じます。

 

 

 

 

 

 

 

びっくりされる方も多いかもしれませんが、うちでは身体の寸法採寸はしたことがありません。

採寸よりも事細かな相談が大事だと思ってます。

 

採寸で導き出すジオメトリーは体躯を見ただけであらかた予想がつきます。

これは市販車でもやっているメーカーもあるし、わざわざハンドメイドのオーダー車でなくともできます。

 

 

オーダー車はBIKECADというアメリカのソフトを用いてジオメトリーをだす手法もあります。

素人でも寸法を打ち込むだけで自転車の図面が出来上がるという便利なソフトです。

BIKECADは本当に素晴らしいソフトで、自分もとある用途で使ってはいます。

自分がこのソフトを用いる場面は、その利便性を生かしてお客さんと相談しながら考えたジオメトリーをすぐにグラフィックとして見てもらうツールとして使っています。

オーダー車は出来上がるまで見せられないので、せめて二次元だけでも素早く見せることのできるこのソフトを相談時に用います。

BIKECADは身体の寸法を入力しても基本的ジオメトリーを導きだせる便利なソフト、ジオメトリーをあまり知らなくてもなんとなく基本的数値がだせるというもの。

その寸法は正解の一つではありますが当然うちの個性ではなく、ごく平均的考えに基づいたBIKECADの基本的寸法となりますので、概ねジオメトリーが決まった後のお客様へのルックス確認、微調整程度にしかBIKECADは用いません。

これに頼るだけでは応用が利かないしRew10らしさもでない、個性も出しにくくなりますので本製作の図面はCADで全く別に引いています。

 

 

 

 

ビルダー各々の個性は、やはりお客さんの要望をどう数値として汲み取るかというところに玄妙があるかと考えます。

自分の編み出すジオメトリーは、時に基本的セオリーの数値と大きく異なる部分があります。

今回のTorizoのフレームにも、その前のTommyのPolo用フレームにも、Rew10的な独自要素がしっかりとジオメトリーに取り込まれています。

こういった数値は採寸だけでは絶対にでないし、お互い信頼ありきの密な相談でこそ出せると。

打ち出したい個性があるからオーダー工房をやっている価値があると思うのです。

 

 

そして人それぞれ好みに合わせた、かっこ良い。と思ってもらえるルックスに持っていくのも忘れてはなりません。

かっこ良いと思えるだけでも快適に感じ所有欲を満たしてくれるので、しっかりと体格と好みに合った見た目要素も重要になります。

身体とその人の好みに対して一番塩梅の良いサイズ感を追及する、ここはセンスが問われます。 

 

 

 

 

基本的なセオリーもきちんとふまえた上で、独自な要素と感性を落とし込んでいくのがうちの勘でありジオメトリーの作り方。

 

どのような場面でどういう数値になるかは、このブログでは申し上げる事のできないぐらい多数の答えがあるので書けません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっとストリートで乗り生きてきました。

そして今も生きています。

まわりの友人知人もストリートで生きています。

だからこのフィールドには特に自信があるのです。

 

日常生活、ストリートのための自転車、それはレースで培われた数値とは異なる数値も有効です。

それが細かいデータとして見えてきています、そのデータはセオリーとはかけ離れたものもあります。 

 

レース仕様こそ至高のようにも感じる自転車業界、侮るなかれとアマチュアの日常使用も同様に深みのある世界だと思っております。

アマチュアのために考え抜かれた自転車、いかに快適に過ごせるか、それを真に追及している自転車が少ない気がします。

速いことも大事、だが速さがすべてではない、そんな自転車を作ります。

 

楽しくあれるか、それが一番。

 

 

 

 

 

Rew10的工学、それは勘とセンス。

それを個性と信じて今後も製作していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

猛毒のあとはサイコ野郎。

 

 

 

 

 

 

サイコ野郎のバッグ。

 

 

昨日はこんなひどく怪しい自作のバッグを背負うサイコ野郎の対応。

確実にイカれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイコ野郎のデリ車。

 

 

 

 

以前にフォークカンチ台座移動、リアカンチ台座追加、チェーンステーつぶし、ダウンチューブ強化差し替え、トップ接合部盛り直し、というカスタムしまくりなフレーム。

バッグも怪しきゃ、自転車も怪しい。 

 

 

 

今回はシートステーのクラック修繕。

元々盛りの無い角立てた溶接部、美しいがストリートでは折れやすい。

 

メッセンジャー業務用などのストリート仕様カスタムはうちの大得意分野。

強化してばっちり修繕。

 

 

 

 

 

このサイコ野郎、なかなか自転車をいじれる腕を持った男ですが、メッセンジャー業務もあっての扱い荒めなのでまた手を加えていないどこかを直すことになるでしょう。

 

 

 

変態共が入り浸る、変態工房。 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

2位!

 

 

 

 

 

先日納車したばかりのTORIZOがやってくれました。

CMWCで2位!

 

 

Torizo's Trackbike

 

 

 

 

とてもうれしい知らせでした。

雄姿の写った写真が是非欲しい。

 

 

明日はいい気分で定休日を過ごせそうです。

本当におめでとう&ありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

珈琲。

 

 

 

 

 

 

珈琲を入れる猛毒野郎。p> 

 

 

 

こんなところで珈琲を入れたがる奴はこの猛毒野郎ぐらい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IMG_3747_R.JPG

 

 

珈琲通でもなく舌も肥えてるわけではないが、なかなか美味い。

 

 

 

 

一般の人に飲みやすく、と頑張ったらしい。

そんな考えが伝わる一杯。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日仕事します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

変速的で申し訳ないですが、営業日変更の案内です。

 

明日5日は本来日曜定休ですが、夏休み直後でいきなり休みも要らないかな...

 

 

と思い、13時~20時で営業します。

 

 

あとは平常通りで、第2・第4・第5木曜定休、毎週日曜日定休となります。

 

何卒、宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 

月別 ARCHIVES

https://www.instagram.com/potalmetalpot/