2018年6月アーカイブ

一緒に育てる。

 

 

 

 

 

 

 

世に無いモノ、自分が欲しくて使うモノを作る。

 

これはREW10のモノ作りの原点です。

 

 

 

誰かが作っているようなものならわざわざ作る意味も存在意義が薄れますし、折角作るのならば二番煎じでなく世に無いモノを作りたい。

 

お客様に販売する前に自分が欲しいようなモノならば、純粋な探求心を持つ事ができます。

そして自ら実際に日々使うモノだからこそ、使って感じた改善余地が見えてきます。

より良いものをと使いながら追及し、改善重ねて気に入る事が出来て所有欲を満たしてくれるモノでないと、説得力もないしお客様へ素直におすすめできない。

 

実際使って本当に良いと思えるモノだけを販売しております。

どこかの模倣であったり、自分が使いもしないものはREW10のプロダクツにはなりません。

 

 

 

 

 

今回は自転車にはまるで関係のないプロダクツ紹介ですが、今までも自転車以外にも色々と作ってまいりました。

自転車製作とはもっと関係のない領域ですが、冒頭記載のREW10イズムの繋がりは今までのプロダクツと同じく色濃くあるものです。

 

 

 

 

 

ひそかに自宅で楽しんでいた我が趣味の園芸。

もともと個人の好きで嗜んでいただけなので人に見せるつもりでなく、以前は工房だけだったので当然ながら置けませんでした。

職場にも置きたかったのですが、前の事務所スペースは日当たり皆無で育成環境まるでなし、工房に置こうにも大事に育てている植物に鉄工作業の火花や粉塵を浴びせるわけにはいかずに断念してました。

 

REW10SHOPが出来てからは店舗に植物が置けるようになったので、お気付きのお客様もいらっしゃると思いますが雰囲気を良くするためと趣味を兼ねてお店に置いてます。

育成は日当たりの良く人間には熱いぐらいの温室替わりな建物2階、色々と育てています。

生活のみならず、仕事の相棒にもなりました。

 

 

やはり植物があると何か空間が安らぐ感じがします。

 

 

 

 

園芸を嗜む上で必要なのが、植木鉢。

 

陶器、プラ鉢、セメント鉢、素焼き鉢など色々ありますが、自分が使う鉢はシンプルな黒いプラ鉢がほとんど。

植物によってはその他の鉢も使ったりもしてきました。

排水性や通気性の良し悪し、温度の伝達の性質など、鉢の素材でそれぞれ一長一短の特性あるわけですが、デメリットあっても用土で補ったりできて園芸は面白い。

 

 

 

 

何かにつけて作る事ばかり考えてしまう自分は、鉢も作れたら楽しいだろうなと、少しモヤモヤと思う事がしばしばありました。

意外と思う素材でちょうど良い高さと径のものもなかったりする。

自転車作りを志した時と同じ心境が蘇ります、もっと自分にあったものが欲しいと。

 

 

色々と鉢を見てみると、職人さんが作られている鉢はやはり陶器が多い。

自分は陶芸は経験したことすらない素人なで陶器の鉢を作っても存在意義も感じませんし、作ったこところで所有欲を満たしてくれるような鉢など出来る気がしません。

陶器なら良き先人の素晴らしい陶芸家さんがいらっしゃいますので、身の程を知って自分が手を出すべき領域でないのはわかります。

 

 

 

やはり自分は鉄工の職人、やるなら金属。

金属の鉢を見渡してみれば、金属の鉢は安いブリキものが大多数。

金属で面白い鉢はあまり見当たらなかった。

これならやるべき事だと思えます。 

 

 

作るとすればどう個性を出すか。

 

自分の一番得意としている素材はやはり鉄、好むのは経年変化。

そこで愛車でも使っている耐候性鋼で植木鉢を作る事にしてみました。

 

 

耐候性鋼ならば水にも強く、鉄の経年変化を楽しめます。

 

植物を育てながら、鉢の錆色も育てていける。

植物と一緒に育つ鉢。

 

ブリキと異なり少し厚みのある屈強な鉄製鉢なので、落としても割れる事など皆無な高耐久性。

 

 

 

 

昨日定休日だったので合間に試作品を作ってみました。

 

 

Corten steel pot 『POTAL』

 

 

コールテン鋼のパイプを加工し、同じくコールテン鋼の板材を切り出し、真鍮ロウ付けにて接合して鉢として形にしてます。

 

板には排水と通気のための穴を空け、水がたまらないようにしており、きちんと植木鉢として出来てます。

 

 

Corten steel pot 『POTAL』

 

 

とりあえずの試作は素材で勝負、デザイン性はまるでないただの円柱。

 

 

 

 

アクセントにREW10でよくやっている真鍮ラインをロウ付けで入れてみたものもあります。

 

Corten steel pot 『POTAL』

 

 

その他パイプ呼称の印を残したままにしてみたものだったり、仕上げ技法を変えてみたり、表情は様々です。

 

 

 

 

いつもと同じくお客様へ提供する前に自らが人柱となり早速試しに使わねばと、気に入ってる植物たちを植え替えてみました。

経年変化の様子と植物にとって良い鉢であるかを使って確かめます。 

鉄分不足になる事はなさそうですね。 

 

Corten steel pot 『POTAL』

 

 

 

鉢がシンプルゆえにどれも植物の良さを引き立ててくれる感じがしますし、今後の錆の生成が楽しみになってきます。

植物それぞれの生態に合わせ排水と通気等を考慮し、底の穴数などを考えてみるのも面白い。 

 

 

 

 

 

 

Corten steel pot 『POTAL』

 

 

このカタフは白肌の幹が綺麗、どうせすぐ錆びますが最初だけでもとなんとなくブラシで磨いたフィニッシュの鉢にしてみました。

 

 

 

 

 

 

Corten steel pot 『POTAL』

 

 

これからの真夏に休眠に入る白象、通気が少しでも良くなるように底穴をさらに4つ増やしてあけ、底面高台の溝数も少し増やしてみました。

時期的に植え替え悩みましたが、健康状態良好な株だし前の鉢が少し大きかったので我慢できずに替えました。

 

 

 

 

 

 

Corten steel pot 『POTAL』

 

 

耐陰性があってお店の奥にも置けるポリシャスは、パイプ呼称の印を残したままで少しだけ錆びを進行させてみた無骨で工業的な鉢に。 

工場っぽさも出してみた我がお店にも合う鉢。 

 

 

いずれも初期段階だけ違うだけで、錆びてくると似た感じになってくると思います。

 

用いているコールテン鋼は、びっしり錆びた後に乾いたウエスで磨くと光沢が出たりもしますし、触らず放置してるとざらついた錆も出たりします。

好みに応じて質感を楽しめると思います。

とにかく先が楽しみです。

 

シリンダータイプの形状で底面大きく、ズシッと重厚なので風で倒されにくい性質です。 

安定感抜群です。

 

 

今後も経年変化のサンプルと植物の育成状況も紹介していきたいと思います。

色々と経過を見てマイナーチェンジもしていきます。

しばらく使って後に鉢内部の錆状態もしっかり見て、無垢状態より安定錆を付けてからの使用が良いかなども考慮していきます。

 

本業と同様にハンドメイドという性質を生かし、外径や高さ寸法や仕様各種をご要望通りにオーダーで承れるようにもしていくつもりです。

 

オーダー鉢ってのもあまり聞かないので面白いかもしれません。

大事な植物をより良く、納まりも良くできれば幸いです。

 

 

 

 

名前もシンプルにPOT + METALで、POTALと名付けました。

 

REW10が作る鉢、錆も育てるPOTAL鉢。

名前の通り金属全般でコールテン鋼に限らず、金属縛りで色々模索していきます。

 

 

 

植物育成と一緒に、鉢も育ててみてはいかがでしょうか。

という提案です。

 

販売はもう少し試してからなので少し先の予定ですが、REW10ともどもPOTALの鉢も宜しくお願い致します。

とりあえずは合間で細々の製作です。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機材一新へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

機材一新

 

 

いつも大変お世話になっている知人より賜った秘蔵の機材たち。

 

今はやるべき事が多すぎてとりあえず搬入だけしかできていないので、稼働はまだ先。

冶具、旋盤、横フライス、定盤が新規導入。

 

こうして新しい機材と今まで使っていた旧機材を並べて見てみると、これまでの道のりを思い返します。

旧機材はプロが使うにはちょいと小さくポンコツな機材、よく今まで切り抜けてきたなぁ...と。

 

 

今まで使ってきた旧機材は昔の工房で使っていたままを移動したもの。

今の世田谷工房に合わせたものでなく、旧工房の性質で選んだものです。

モノは長く大事に使いたいので、工房が変わっても使えるし買い替えるのも忍びなくだましだまし使ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

恥ずかしながら創業した昔の工房は約4畳半イナバ物置でして、狭いし色々と難ありすぎな場所でした。

 

 

REW10 CorporateColor is blue.

 

 

 

百人乗っても大丈夫などと言われていた物置ですが、さすがに工場の重量物をのせると底が抜けてしまう恐れがあったので、機材全体を軽量化する必要がありました。

床全体にコンクリうつほど資金もありませんでした。

 

選ぶ基準は、工作機械は小さめで軽い卓上機のみ、定盤は少し薄めだけど固い性質で平面加工された精度良い鉄板、などなど。

工場の機材だけどどっしり強いものでなく軽量化しなければならないという、普通ならば考えもしない選び方をした旧機材。

 

 

旧機械は小さく軽いゆえに剛性もパワーも乏しい、お世辞にも使いやすいものではありませんでした。

変に追い込むと刃物がぶれて作業性が悪かったり、パワーもないので無理に押し込もうとするとモーターが止まったりします。

大径は先っぽしかチャックに入らないので、工夫しながらより慎重な作業を余儀なくされることも多々。

小さなポンコツを使い続けてきたおかげで変な技術も身に付いたかと思います。

小型機で凌いできた経験を生かしパワーも剛性も段違いな大きな機械扱えば、作業性が一気に上がりそうです。

懐浅くて工夫していた作業も一気にできます。 

 

 

フレーム作りに使う冶具も軽量化する必要がありました。

アルミの冶具などを買ったり作ったりすれば軽量化もできて話も早い。

しかし創業当時はやはり資金もなかったですし、鉄のフレームは鉄の冶具で作りたいという頑固な鉄の思いがあり、買うに至らず。

 

ならばと、旧鉄冶具は一念発起してすべてこの我が手で製作しました。

今もですが創業当時はさらに輪をかけて貧乏、おかげで材料費だけで済みます。

しかしこの後が手間の地獄。

 

初期はお客様が全くいなかったので時間はあった。

根性も今よりかなり滾っており、有り余っていた時間と根性で鉄冶具を完成させました。

よく見ると荒いところもある冶具ですが、精度出すのも普通に使えてきたので、よく作ったなと我ながらに思います。

パワーのないポンコツ小型機械では、Tスロットやアリ溝など一つ削るのもとてつもない時間を要して大変だった。

 

新しく入った冶具は日本のビルダーさんにはお馴染みの一級品。

ベースが自転車フレームのシルエットになっていながら定盤と同じく分厚い鋳物で出来ている堅牢な作り。

こんな大物の鋳型を作るだけでも本当に大変だったかと思います、ベース以外の作り込みも素晴らしい。

さすがにやろうとも思えない領域です。

この素晴らしい冶具、先人の作り込みに深い畏敬の念を感じます。

 

この冶具をベースにして細部を現代仕様にカスタムしていこうかと思っています。

今回の新しい冶具よりもはるかに不出来なものですが一度は冶具の全体製作を経験しているので、少しは上がった技術を総動員してじっくり作り直していこうと思ってます。

 

 

 

 

 

 

今度の機材は知人の有難いご厚意と、尊敬する先人の作り込みがこもった機材。

感謝と尊敬を忘れず、人に支えられている事を心に刻みつつ、この機材を一生使うつもりで手を入れて直しながら付き合っていきたい。

今後永く付き合っていくので今後の細部アップデートもやり易くカスタムしていくつもりです。

 

モノを大事に使っていく上で、使いやすい事や用途に合っているだけでなく、人の思いがこもっているというのはとても大事。

こういった有難い過程があるとより永く使いたいですし、使い続ける使命感も感じます。

普通に業者からただ購入するのとは存在意義がまるで違います。

雑多に扱えば恩人も先人も悲しむことでしょう、手塩にかけて大事に使いたい。

 

 

 

 

おかげさまでREW10WORKSは現在大変忙しく、業務を止めての機材作りができません。

適当には済ませたくはなく、時間も手間も惜しまず作り込んでいくつもりです。

ゆっくりじっくり焦らずの進行です。

 

実稼働まではとりあえず今ままでの機材も並行して使い、業務をおろそかにしないようにします。

 

昨年の店舗開店で終わらず、工房もより進化していきます。

新機材の稼働でより一層の品質向上を目指します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

深遠の錆。

 

 

 

 

 

 

普通に毎日ずっと使っていると全く錆びないREW10の鉄バングル。

 

地肌に触れる裏側は塩分でダメになるので、裏側はステンレスの裏張り付き。

 

錆びてもらって良いのだけど、24時間付けっ放しで付けたまま風呂入ろうが何しようが、一向に錆びない。

むしろ付けっ放しのほうが磨かれて錆びません。

少しの水分だと錆の層が生成される前に綺麗に磨かれるので当然です。

 

 

 

 

錆付け

 

 

 

ここは少し気分を変えようかと、薬品を用いて錆をわざとびっしり生成しました。

 

この茶色もこれまた良し。

 

 

きちんと処理してあるので衣類に錆が付く事はありませんでした。

 

 

 

 この状態なら逆に錆が磨かれ地が出てくる経過を楽しめる。

 

 使って数か月、錆が自然に磨かれて剥げてきました。

 

 

 

錆付け後 数か月

 

 

滅多にしない手入れを少しだけしてあげた状態。

 

 

ダマスカスの杢目の谷にのみ錆が残る。

荒々しい中にもある美しさ、実に自分好みな雰囲気。

 

 

 

良くないものとして扱われる事が多い錆。

錆にも色々とあり、素材を浸食していく錆もあれば、素材を保護してくれる錆もある。

 

このバングルでも自転車などでも、鉄は少し錆びたぐらいで壊れるような軟な奴ではありません。

ただ、鉄の錆は何もせず放置すると良くないものとして作用する事も事実です。

 

要は錆び方の状態見極めと、適切な処理と手入れ。

すごく手間かかったり頻度が多かったり難しい事ではないです。

 

性質を知り、視点を変えて上手く付き合っていけば、こんなに奥ゆかしいものはないと思っています。

 

鉄は錆びるからこそ良さがある。

 

錆びない鉄など鉄でない。

 

 

 

私物兼サンプルのこのバングル、増々気に入ってます。

 

 

真鍮や銅も相当大好物、でもやはり鉄が一番です。

 

 

錆の深みは鉄の良さ。

 

鉄を愛する皆様、是非とも錆と良い付き合いを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一台一台。

 

 

 

 

 

 

 

MONO STAY

 

 

 

 

 

FILLET

 

 

 

毎回作らせていただき本当に有難い。

良きお客様のおかげで今回も納得のいく仕上がりに出来た。

 

 

嬉しい反面、一台一台研ぎ澄ませていくほどに責任も圧し掛かる。

自転車は命預ける乗り物。

フレーム磨いていくほどに魂も削れているような気がする。

 

 

 

たとえ魂削がれていようとも、やはりもっともっと作らせていただきたい。

 

おそらく自分の生きていく道はここしかないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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