枯淡の趣。

 

 

 

 

 

 

 

Aging

 

 

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以前にスペシャルカスタムにて作らせていただいた一台。

 

鉄&真鍮のブレーキレバー、無垢真鍮削り出しのヘッドにステム、ダマスカスヘッドキャップなどなど、良き経年変化が進んでいます。

 

自分愛車以上に真鍮箇所の多いこの自転車。

メッキなどでは絶対出せないこの趣。

 

真鍮とフレームの黒錆仕上げの色調は相性抜群、互いを引き立ててくれます。

 

この自転車の細部を見ていると、過去の自分の執念が伝わってくるようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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こちらは上記の同氏所有の自転車に付けていただいているREW10の商品たち。

 

コールテン鋼と真鍮で出来たヘッドキャップはすっかり保護錆が生成され、味わいもかなりのもの。

通常の鉄とは異なり、錆を何もせずに嗜めるのもこの耐候性鋼の特権。

リアルな錆ゆえの雰囲気、自然な凹凸もなんとも所有欲を満たしてくれます。

錆加工や錆風塗装ではないので剥げる事もなく、使うほどに経年の深みを増していきます。

 

銘を刻んだシートクランプはヘッドキャップとはまた違う真鍮の照りがあり、簡素な中にもまた趣があります。

自転車のパーツらしく薄く軽く削り込んだりはせず、あえて真鍮らしさを強く感じれるような曲面にて製作しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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こちらはメッセンジャーを引退したBRASSくんの自転車。

 

うちで自転車を作ってから真鍮に魅了され、メッセンジャーっぽく作った自転車に跨っているうちにメッセンジャーを始め、メッセンジャーの通り名もBRASSになったナイスガイ。

 

彼は表面が錆びていようと、それを良しとしてあえて愛でている。

いつも足繁く通ってくれるので、自分がその度に細部状態に目を運び、錆の特性と対処方法をしっかりと伝えてある。

伝えた事をきっちりと守ってくれているのもあって、彼の手入れは十分すぎるほど行き届いている。

ゆえにヤレた見た目でも状態はすこぶる良く、パイプ内部は普通のクロモリフレームよりもかなり綺麗な状態を保ってます。

 

 

真鍮やステンレスダマスカスではなく鉄ダマスカスのヘッドキャップを気に入って使っているのも、REW10のお客様の中でもごく少数派。

 

こういった自転車やパーツの魅力は普通の人にはわからないかもしれず、彼のような人間が嗜める領域。

万人受けなんか狙ってもないこの自転車、使う本人のオーナーと作り手の自分が気に入っていればそれで良し。 

 

 

 

 

 

 

BRASS's URBAN TRACK

 

 

今や彼の自転車はハンドルやサドルがイカれたメッセンジャーな角度になっています。

 

定石からするとあり得ない、基本のポジションも経て乗って乗って辿り着いた彼ならではのポジション。

古き良きメッセンジャーの写真集にもこんな角度の自転車が載っていて、嗄れたプロの運び屋っぽく格好良い。

 

ピーキーすぎてお前にゃ無理だと言われそうなセッティング。

かつて自分もメッセンジャーだった頃に同じようなポジションを試した経験がありますが、とても乗れたものでなかった。

下ハンなら握れるのはわかるが上ハンを奇怪に握り、これを快適と言っている。

その証拠に全く変えずこのままで、手首も傷めずに長く乗り続けているのだから大したものです。

この自転車は彼にとっては欠かせぬ愛車、長く使い続けて欲しい。 

 

 

 

 

 

今回紹介したこの人たちや自分もそうですが、こういった枯れたような空気感を好むと通常とは異なる自転車の世界も見えてみます。

 

自転車は軽く繊細で美しいのが一般的。

逆行してタブーでもあるかのような無骨で重厚な自転車。

自転車では誰もやらないこの方面の小さな隙間、REW10の大得意分野であります。

 

自転車は重量の軽さだけが大事じゃない。

大事なのは総合的な使いやすさであり、道具としていつも自然に共を出来てどれほど愛でてあげられるか。

 

一つの視点や基本だけにとらわれていては個性も出せない。

基本を知らねば有効な型の破り方も見えてこない。

乗り手のための最善策は何なのか。 

 

こんな事を考えつつ、いつも細部を積み上げて製作に励んでおります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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