見えないところ。

 

 

 

 

 

 

オーダーもらってからよく工房に入り浸り、今ではBLUNCH & LUNCHでも色々手伝ってくれている巨漢メッセンジャー大工。

 

オーダー当初はロードかピストかモヤモヤと。

そこで、ピスト&ロード兼用仕様のフレームを提案し製作。

 

 

ずっとこのようにロードとして乗っていたのだが、シングルにしたいということでカスタム。

 

 

 

 

 

 

 

彼が持ってきたホイールとクランク諸々の組み合わせで適正のチェーンラインを出すには、このままの仕様だとチェーンステーとチェーンリングが干渉する。

ツブシ加工が避けられないなのが判明。

 

塗膜の上からだと塗装剥がれるよ。と伝え、それでも良い。と了承もらって進める。

 

塗膜を守ろうとすると後からツブシなんてものは当然やるべきものでなく、普通なら塗膜が大きく欠けるかヒビが入る。

右チェーンステーにポコッと凹ますようにェーンリングとクランクのための逃がしを作る。

 

塗装を心配して恐る恐る鉄製の冶具をあててツブシを入れていくわけですが、流石うちが最も信頼を寄せるZ-WORKSさんの塗装。 

 

 

 

 

 

DIK's bike

 

 

 

こんなにがっつりツブシ入れてもパキッと欠けたりもせず、ヒビすら入らなかったのが素晴らしい。

鉄冶具あててるので避けられないちょっとしたキズのみで済む。

食いつきと粘りが良いのか、これだけ変形してもしっかり塗膜が密着。

 

言わずともこういったクオリティであげてくれているのは、敏腕かつベテランZ氏の長年の研鑽からくるものでしょう。

 

 

 

仕事に対する考え方も強く共感できて、磨げば綺麗に出来る上っ面でなく見えないところこそ大事、とおっしゃってくれている。

まさに今回のようなところはまるで上辺から見ることができない。

 

 

この人の生み出すさりげなく美麗な塗装肌が好きです。

塗装のみならず良き人柄の職人さん、行く度に気持ちよくお相手くださり、技術や経験のみならずメンタル面においても信頼できます。

手塩にかけて作ったフレームでも安心して預けることが出来ます。

 

うちの塗装は現在すべてZ-WORKSさんのみでお願いしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

DIK's bike

 

 

現物当てながら作るツブシはもうぴったり。

 

強い塗膜のおかげで最初からつぶれてるようにしか見えない仕上がりに持って行けました。

 

 

※各々塗膜性質や地の性質もありますのですべてが上記のようになるわけでなく、すべてに試すわけにはいきませんのでご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DIK's bike

 

 

 

カスタムも進み完成。

兼用と言えど考えて作ってあるので、出来上がればもうピスト。

 

ダボ類やディレイラーハンガーが取り外せるので、ロード→ピストに組み替えてもすっきりときまります。

ジオメトリーも双方カバーできる範囲で構築しています。

 

 

 

この男はかなりの巨躯。

並でない巨躯とメッセンジャー業務に勤しむゆえ、パーツがかなり早いペースでことごとく壊れていきます。

 

色々な箇所が凄い勢いで壊れていきますが、BBなんかも数か月持てば良いとか...

たしかに何度も交換してます。

 

モノを大事にする奴なので扱いは丁寧でメンテナンスも行き届いている。

彼自身だけでなく、うちやその他周辺の良いプロショップさんでも適正な診断&メンテもしているのにそれでも壊れていく。

 

扱いが粗いとかメンテナンス云々の問題でなく、パーツの許容範囲を超えているのでしょう。

メーカーの作りやグレードが良くないということではない、彼の体躯とパワーが平均許容を超えてしまってるだけ。

 

 

そんな男が乗っても、仕事で使える重量範囲内で壊れないフレームを作れたのは手応え感じます。

メッセンジャー業務も自ら経験して感じた事もふまえて、色々と相談しじっくり考えたのでそれが生きています。

必死に悩み彼専用に作れば、耐えてくれるというのもわかった。

 

これも見る事ができないクオリティ。

 

 

 

うちが拘るべきところ、創業当時などの過去と大きく変わりました。

 

作りだけでなく、少しでもメンタル面まで行き届けるように今後も頑張ります。

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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