作らせていただくという事。

 

 

 

 

 

 

 

 

大したプロモーションも出来ていないのにREW10をどこからか見出してくださり、何かでご興味をお持ちくださり、信頼くださってご依頼をいただく。

 

お問い合わせがひっきりなしという事ではないですが、途切れることなく手を動かし続ける事が出来るのは職人にとってはどれほど有難い事か。

どんなご相談であろうとうちのような工房を頼りにしてくださるだけで光栄です。

 

 

 

 

知人しかユーザーがいない創業当時、こちらの個性を押し付けているかのような感じだった気がします。

見た目重視のデザイン先行が強い、ある種誂えられていない。

 

あれから様々な仕事をさせていただき、うちなりの追求すべき道が見えてきております。

デザインのみ先行でなく、乗り手に最適化した使い勝手と性能を追求した道具としての作り方。

それに付随して成るべくして成った自然に入る意匠や、ご要望を具現化していく上で必要なデザイン。

 

自転車フレーム作りなんてものはただ形にしたり、時間かけてただ適当に凝って作ることは素人でもできる。

プロには工場の維持存続及び生活を成り立たせるためにある程度の時間制限がある。

その時間内でいかに効率良く一定のクオリティを保って作っていくかが肝要。

工房運営を維持しつつ、その生業で最低限以上食べていけなければプロでない。

 

 

 

 

それでも心底気にいっていただく事が自分にとっての至福。

それに至るには技術云々だけでなく、容易でないです。

 

 

その人に合わせ理に叶った仕様の見極め、しっかりと責任を持ち気に入っていただける一台を仕上げるとなると色々なものが必要になり、簡単なものではありません。

ただ手間をかけた綺麗さとかそんな小手先の事だけでは足りない気がしてきました。

ご要望を伺った上でそれを形にしつつ、どこかにこちらの個性もそっと自然に入れる。

如何にして総じて『何か』を込められるか。

 

 

 

その『何か』などブログなどではすべて伝わると思っておりませんし、一職人として文章で逐一すべて説明するのでなく、出来るものならば実際のモノで語るべきだと考えております。

 

 

 

 

 

 

 

 

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昨日、生地状態をお客様にご覧いただきました。 

凄く喜んでくださった、作り甲斐を強く感じる事が出来る瞬間。

一生乗ります、なんて有難いお言葉も頂戴した。 

 

 

信じて長くお待ちくださり、ここでがっかりされては自分の食い扶持など無いぐらいに考えてます。 

実際に出来上がったモノを見て触れて乗って、実物と対峙していただく賞賛こそ自分にとっての一番の評価です。

 

これからコーティングにかかりますが、本当に一生乗っていただくためにしっかり出来ているか一層細部に目を配る。

 

 

 

 

『作る』という事が、いつからか『作らせていただく』と変わりました。

モノ作りの難しさと面白さの深遠なる道、自分ごときやっと入り口程度に思います。

まだまだ高みへ行けません。 

 

自転車だけでなく、思うモノ作りを探究していきます。

人ありきのモノ作りは登り甲斐があります。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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